the other side of my days
ご意見,ご感想,ごいちゃもんなどございましたら
NISHIMURA Ken <nis@bigfoot.com>まで。


2002/11/01(Fri) 健康診断
2002/11/02(Sat) ストレス解消の本買い。ストレス!?
2002/11/03(Sun) またしても電子辞書
2002/11/04(Mon) 学会の
2002/11/05(Tue) 外国語産業の神話と構造
2002/11/06(Wed) 1日何食?
2002/11/07(Thu) 疲れた
2002/11/08(Fri) 待ち待ち待ち
2002/11/09(Sat) 浄水器
2002/11/10(Sun) イルカになりたい
2002/11/11(Mon) 女の尻を追いかける
2002/11/12(Tue) 364日年上の美人
2002/11/13(Wed) メールはいつ頃普及するか
2002/11/14(Thu) 61歳の母
2002/11/15(Fri) 筋肉痛
2002/11/16(Sat) アメンボ
2002/11/17(Sun) 10日間ぶっ通しで何時間働けますか?
2002/11/18(Mon) 瞬間の消滅
2002/11/19(Tue) ぴちぴち水着デビュー
2002/11/20(Wed) 江戸川区だけには住みたくない
2002/11/21(Thu) N3文字系
2002/11/22(Fri) 電柱博士
2002/11/23(Sat) デニーロ
2002/11/24(Sun) 物愛
2002/11/25(Mon) 6年前から
2002/11/26(Tue) しゃぶ
2002/11/27(Wed) 早め出社
2002/11/28(Thu) 職場でパンツ姿
2002/11/29(Fri) ひとりで電柱探検隊
2002/11/30(Sat) さかな


2002/11/01(Fri)

健康診断

20分で850m。ペースもフォームもだいぶ安定してきた。
会社で健康診断。何年ぶりだろう。バリウム飲んでみたかったけど,前もって申請する必要があったらしい。

2002/11/02(Sat)

ストレス解消の本買い。ストレス!?

陳麻婆豆腐はちょっと辛すぎるんじゃないかと思う。周囲から「オマエは何か壊れてる」と言われるほど,タバスコも七味もわさびもマスタードもハラペーニョも使いまくる辛いものジャンキーのぼくをして,「ちょっと辛すぎる」と言わしめるということは,かなり辛い。
もうチョット辛さが控えめなら言うことないのにと思いつつ,つい足は赤坂見附へ。やっぱりウマイものはウマイし。と,思ったら,夜の部は17時からで,15分の差で入れず。あきらめて,天屋へ。わざわざ赤坂まで行って天屋……。悔しいのでアナゴ天をオプションで乗せる。

ベルビー赤坂の旭屋書店に立ち寄り。ゆるゆると本棚の間を移動。何かただならぬ欲望を延髄あたりに感じつつ本屋を一巡したら,8冊の本が手に張り付いていた……。これ以上ここにいたら,もっと手に取ってしまうという危機感から30分で退散。読めっこない量の本を買ってしまうというこの倒錯的な欲望。オンラインで4冊,オフラインで4冊買ったばかりだったのに。
今度から趣味は読書じゃなくて「本を買うこと」と言うようにしよう。Amazon.comのwish listに溜まっている20冊近くの本を,一挙にクリックして買っちまうのが,今の夢。日本語ですら消化速度がまったく追いつかないのに,英語で追いつくわけがない。
スタバで1時間ほど読書して出社。ライターと電話で雑談。粛々とラフを書き,図を修正して,原稿に手を入れる。重たそうだった6ページが,意外にさっくり終わったので良かったなと思いつつ,この6ページを自分で書いてたらどうだったろうかな,とも思う。ちょっと書いてみたかった気もする。

2002/11/03(Sun)

またしても電子辞書

室内プールとは言え,天気が良くて穏やかな日は泳ぐ気にもなる。今日は800m。ちょっと無理して泳いでみたけど500m10分は切れないらしい。比べても仕方ないけど,世界記録だと800mで8分とかそんなもんらしい。だいたい倍の差がある。
筋力(および無駄な贅肉)とか心肺機能といった根本的問題も大きいけど,たぶん技術が低いから遅いし疲れるんだろう。
英語で「事業を合理化する」というようなときの「合理化」は「to streamline」というけど,最初にこの単語を知ったとき,なんで「流線型」なんだと思った。だけど自分が熱心に泳ぐようになってみると,これが妙に納得できる。身体が1本の流線になっていないと,水の抵抗で速度が落ちる感じ分かる。
ストロークのリズム,息継ぎのタイミング,キックのタイミングが乱れると,姿勢が乱れて速度が落ちる。結局,水の流れを感じながら,もっとも効率的な手足の動きや身体のロール角を見つけ出していくというのが水泳に上達するってこと。
何事であれ自己流にはすぐに限界が来るもの。で,一昨年に買った教則本を読み返してフォームの連続図を見たりするけど,よく分からない。やっぱり動きを見ないと理想的なフォームってのがどんなものなのか分からない。
プールでは上手な人の動きを観察してみたりするけど,まさか至近距離で水中からじろじろ見るわけにもいかない。せいぜい,すれ違いざまに動きを見るぐらい。と,書きながら思いついた。こんどうまい人がいたら「見てもいいですか」と声をかけてみよう。相手が女子だったら強制猥褻かな,やっぱり。いや,迷惑防止条例かな。いや,どっちみちそういう問題じゃない。
こないだやってたパンパシ2002を録画すれば良かったと思いながら, Amazon.co.jpでビデオを検索。「水泳」。やたらめったら現われるアダルトビデオたち……。しかもしょっぱい感じのヤツばっか。がっくり。で,Googleで検索したらビンゴ!まさに望みのビデオを発見(『エンジョイスイミング』というもので,http://www.cruiseinc.co.jp/swim/にあります)。バタフライや背泳でドーバーをわたるわけにもいかないので,クロール編だけ買ってみよう。
よく考えてみたら,かなりの頻度でプールに通ってるので,フィットネス系のところでも十分ペイするんじゃないかと思って,あれこれ検索。ちゃんと人に教わってみるのも楽しいに違いないし,筋トレ系もやってみてもいいのかも。
……。なんでエグザスとか気合いの入ったホームページの割に値段のことが全然書かれてないわけよ。なんでスポーツジムって,都心から離れた田舎にばっかあるわけよ。ガッカリ。まあ知人の話によると,公営のところのほうがプールの水温は低くていいらしいし,そもそも1回250〜400円だから2日に1度程度なら公営のほうが圧倒的に安い。

またしても電子辞書を買ってしまった。2つも同時に。だいぶ悩んだけど,やっぱり1つはソニーのDD-IC500S(2万4000円−20%)。リーダーズとオックスフォード英英が入ってるのはスゴイ。辞書内容と値段のバランスから,SEIKOのSR9200/8100/9100/750,SHARPのPW-M670あたりも最後まで候補に残ったけど,決め手はサイズ。「家で使う用」だから大きくてもいいかと考えてたけど,やっぱり手のひらに収まるサイズってのは読書のときに便利。手のひらに収めたまま本や雑誌が読める。目の前には常に電源の入っているPCがあって辞書も豊富に入ってるし,その気になればネットの辞書も自由に引けるのに,それに代わる「超ものぐさ野郎」のための辞書を買おうというんだから,やっぱり片手で手軽に引けるものじゃないと意味がない。
最近お風呂で雑誌を読むので,お風呂用にも辞書を1つ。湿気や不慮の事故(ポチョン)で壊れても悲しくないぐらいのグレードで,なるべく収録語彙の多いヤツということで,CASIOのXD-E55。こっちは格安の3980円。収録されている辞書は「エポック英和・和英」というモノで,一瞬おもちゃやのエポックかと不安になる感じだけど,実は旺文社。旺文社の辞書のサブセット的な収録語というけど,見出し語4万語とそこそこ。ちょっと引いてみた感じ,TIMEを読むぐらいなら全然問題ない気がする。
ロフトに1つ,机に1つ,ポケットに1つ,風呂場(=トイレ)に1つと,ユビキタス電子辞書計画は,だいぶ良い感じになってきた。

『韓国併合への道』(呉善花,文芸春秋),読了。日本による韓国併合を韓国人の立場から書いた本。といっても感情任せの反日の書でも,史実歪曲だらけの電波系でもない。併合に至った歴史的理由を,韓国人は一切外部の責任,特に日本のせいにしてきたけど,本当は韓国には併合されることとなった内部的要因があったはずで,そろそろそういう反省をするべきときじゃないかというのが著者の主張。サッカーを見てて(試合はほとんど見てないけど),韓国国民の前時代的ナショナリズムには辟易してた口だけど,なんか韓国がなぜそういう国になったのかがわかる気がした。
李氏朝鮮は,植民地時代になるまでに,内争に明け暮れる硬直した政治システムのためにすっかり衰亡していて,近代的な民族国家に生まれ変われるだけの土台なんてまったくなかった。日本の介入は,欧米列強のアジアに対する脅威を考えたとき,むしろ当然の成り行き。日本が黒船ショックで開国し,近代化を急いだのに対して,李氏朝鮮は洋夷に徹し,国際情勢や我が身を襲いつつある危機にも気づかなかった。そんなあぶなかっかしい隣国を欧米列強にほしいままに植民化され,そこを拠点に日本に攻め入られても困る。
国連による保護なんてなかった時代に,国家として近代化や独立を遂げるには,日本に恃むのが韓国としても当然の選択だったし,実際,日本がやったことは植民地時代にしては,むしろ感謝されるべきことも多いのじゃないのか。
歴史的に言って,大陸のはじっこにある半島というのはどこも,外部と内部の緩衝地帯として半島が分断されたり,政情が不安定になりがちだというけど,朝鮮半島というのも見事にその例に当てはまってる。繰り返し繰り返し中国に侵略され,臣従させられてきた韓国は,まともな国の基盤を作れるほどの余裕があったためしがなかったんだろう。
韓国は好きでも嫌いでもないけど,対朝鮮外交に弱腰な日本って,ちょっとイヤだよなぁ。そろそろキチンと言った方がいいんじゃないかとは,日本人の多くが思ってるんじゃないのかなぁ。しかし,ぼくはホントに歴史を知らんなぁと思った。

2002/11/04(Mon)

学会の

やっぱり,この街はおかしい。新しくオフィスが引っ越した先の信濃町は創価学会の拠点で,自分たち以外は,ことごとく学会員じゃないかというぐらい,学会関係の建物や人々であふれかえっている。ちょっぴり異国にいるような気分になる。
学会のシンボルである青と黄色と赤の旗は,ルーマニア国旗にそっくり。そういう旗が,行く先々,商店街の半分ぐらいの店ではためいていたりするわけだから,イスラム圏を旅する仏教徒のような気分というか,仮面舞踏会で自分だけ仮面をしていないような気分というか……。非学会員であることを黙ってないと,道の真ん中で突然囲まれて折伏されちゃうんじゃないかとか,何となく怖い。総本山である建物の門扉には常に屈強そうなコワモテの警備が2人ぐらいはいて,周囲を睥睨していたりする。無垢な市民を威圧しないでくれ。
同僚の話によると,オフィスのある駅ビルの裏手には,手塚治虫の「火の鳥」のエピソードにでも出てきそうな小さな家々が立ち並ぶ「村」があるらしい。あまりに整然と密集していて不気味だ,と同僚は言う。「落ちぶれて金に困ると,まず借金取りが来る。さんざんむしられて借金取りにさえ相手にされなくなると,“彼ら”が来るんだよ。で,あの村に迎え入れられるんだよ」とか,まことしやかに言う。
駅前の土産物店では,何がありがたいのかよく分からないきらびやかな装飾品が販売されているし,本屋の書棚は半分ぐらいが学会関係。親類や中学・高校の友人にもたくさん学会員はいたし,別に嫌悪感を持っているワケではないんだけど,やっぱりちょっとひいてしまう。
何だかイヤだなと思っていた駅前の本屋。窓という窓に池田大作会長のポスターが張られている駅前の本屋さんに,とうとう足を踏み入れてみた。まっすぐに学会関係の書棚へ向かう。ドキドキ。踏み絵させられたら,大作の顔ぐらい踏みにじってしまいそうだし,どういう顔をしてたら非学会員ってバレないだろうかと思いつつ,何冊かパラパラと眺めてみる。仏教関係の本はふつうだし,幸福の科学なんかと違って電波系のアヤシサは全然ないから,読んでみたい本はいくらでもある。中でも,歴史家トインビーと池田大作との対話本が,テーマも興味深いし,発言もそれぞれ深いモノがありそうなので気になる。でも,昨日も本を買いすぎたし,「ダイサクじゃねぇだろ」と正気を取り戻す。環境というのはおそろしい。囲まれて暮らすと感化されるものなのかもしれん。
平積みの新刊書コーナーも見てみる。そのあたりはふつう。ふつうに話題の本たちが並ぶ。で,3冊ほど購入。って,結局買ってるし……。なんか「たが」がはずれつつある気がする。なるべく本を買いすぎないようにと心がけていたけど,そんなんどうでもいいかという気になってきた。狂ったように買ったところで,本代なんて安いもの。

遅れに遅れて届いたライターからの原稿が,予想に反して,すごく良く書けていてビックリ。心配は杞憂だった。力量の差を見せられた気がして,苦笑い。

2002/11/05(Tue)

外国語産業の神話と構造

言語というのは空気に似ているとは良く言われる。誰もそれを意識していない。だけど,まだしも空気に関する知識のほうが広く知られている。だから,「行って3カ月もすれば,言葉には慣れるよ」ということを言う人は多くても,「行って3カ月もすれば,火星の空気にも慣れるよ」というようなことを言う人はいないし,誰もそんな風には考えない。
まじめに外国語を勉強した人なら誰でも,挫折した経験や絶望感は味わっているはず。母語と違う体系の言語であれば,どこかでその不可能性と折り合いを付ける必要がある。そういう当たり前のこと,空気にたとえて言えば「酸素なしで生きて行け」と言われるようなことが,第二言語学習に関しては知られていない。
いくつか理由があるはず。一番大きい理由は,言語間の違いの大きさというのは,そのおおよそのところさえ,想像を超えるということ。そのぐらい言語というのは人間にとって自然な存在だし,大きさの違いを把握するには,それなりの勉強が必要だということ。本当の高さを知らずに気軽に登ろうとした山が,想像の10倍も100倍も高いというような状況,それが言語学習だろうと思う。登ろうとした人でないと,わからない。シジュフォスの神話のように,登っても登っても,また振り出しに戻るという徒労感。
ある程度登り始めた人でないと,ほかの登山者がどのくらいの高さにいるのかわからない。そのことが,言語を「習得する」ということの意味を,想像しづらいものにしている。
それよりもっとずっと気になるのは,どうも言語学習の困難さを隠す何らかの力学が働いているんじゃないかということ。日本ではそれが特に強い気がする。たぶん,それは外国語産業の確信犯的な欺瞞と,その欺瞞を見抜くことよりも,むしろ現実から目を背けてしまいがちな学習者の無知,慢心,甘い考えが,こうした力学のモーメントを決定づけている。誰だって「英語なんて話せるようになりません」と言われたら,NOVAになんて通わない。「TOEICで950点を取っても山門にたどり着いたようなもので,登るのはそれからですよ」と言われたら,誰だってやってやろうとは思わない。

今日は1km。そろそろ仕事を片づけないと。

2002/11/06(Wed)

1日何食?

このところ1日に1.5食+ビールとワインで1食分だけど,今日は一体何度食べたか。5回ぐらい。フロア奥にあるパン・おにぎり・パン・カップラーメンの自販機がイケない。うちの会社がテナントとして入ってから,その販売機の回転率はものすごい勢いで上がってるらしい。実際,その販売機に何かを買いに行くと,だいたい誰かしらいる。隣の編集部のある女性編集者は,すれ違うたびに後ろ暗そうにパンの小袋を抱えてる。その女性は周囲にはダイエットとグルメに興味がある,と言ってるらしい。

2002/11/07(Thu)

疲れた

一番時間のないときなのに,イヤに話が冗長な来客。ちょっとイライラ。どかどかとゲラを回しつつ,残った原稿を片づける。心配だった1本は,さっくりうまくまとまった。
あと半ページの原稿を残しつつ,23時にバトル開始。ヤフーオークション。ヤフオクでモノを売ったことは何度もあるけど,実は競り勝ったことはない。というか,入札って1度しかしたことがなかったりする。高いし。ヤフオクは完全に売り手市場。
香港の友達に頼まれて,とあるコンサートのチケットに入札。これがクレイジーのヒトコト。チャットでビッドの値段を相談しつつ,リロードリロード。見る見る間にあがっていく入札価格。2枚連番で2万円スタートが,あっという間に3万円後半。そして,何度も自動延長を繰り返すうちに4万円に突入。dodというハンドルネームの熱狂的(?)ファンと一騎打ち。
4万1000円がマックス,それで駄目だったらあきらめるという話だったのに,あまりにも興奮して,4万5000円,4万8000円,5万1500円とビッド。1枚2万5000円。正価はきっと8000円ぐらいだろうから,かなりクレイジーな状態。しかも,自動延長を何度も繰り返すうちに,すでに40分が経過。
これで駄目なら今度こそあきらめようと言ったら,なんと落札。えーっ。5万1000円。ホントかよ。コンサートのチケット2枚ごときで5万? ホントにそれで良かったのか……。かなりのアドレナリンラッシュ。日常生活であまりない高揚感があったので,まあ楽しかったけど。

結局,朝まで仕事。朝日がキレイだ。
朝,エレベータを待つJR信濃町ビル4階から都心方向を望む。

2002/11/08(Fri)

待ち待ち待ち

もう終わってたはずだし,実際終わってたのに,「いいですよ」で気軽に引き受けてしまった1ページの入校作業で,とんでもない「待ち」。まだ全体的には全然校了していないので,ゲラの回覧が遅い。ふだんなら半日で回り終わるようなもの,早ければ1時間で終わりそうなものが,終わるまでに20時間以上かかってしまった。結局,その間にそのページに関してぼくがした仕事は10分間の行数調整と,2分の再校チェックだけ。なのに20時間。
途中何度も,ヒトコトわがままを言おうかどうしようかとヤキモキ。ぼくは自分の仕事はもう全部終わってて,ただゲラを見る順番をちょこーーっとだけ変えてもらうだけで,5分で帰れる。なんで何時間もバカみたいに待たなきゃいかんのだ。そもそも,そのページはぼくが入校担当じゃなくて,ぼくを待たせているデスクさんの担当……。釈然としないものを感じつつも,「すみません待ち合わせがあるんで,先に見てもらえませんか」の一言が,言えない。
周囲は,まだ原稿も抱えて目をサンカクにして締め切りに追われてるから,「帰りたいんで……」とは言えない。アンビバレントな気持ち。
イライラとゲラ回覧を待っていると,さらに仕事を振られそうに。えーっ。さっさと仕事を終わらせて手が空いてるのがぼくだけだから,さらに仕事せぇってか。その原稿が,ヒマヒマデスクにもヒマヒマ副編にも書けないから,ぼくに書けってか。

朝方,編集長とライターN氏と新大久保の中華。ウマイウマイ。帰りの車で,編集長からビックリ情報を聞いた。ぼくには関係ないような,ものすごく関係するような,複雑な。

2002/11/09(Sat)

浄水器

「みんなまだ終わってなくて,ほかに行けるヒトがいないから」という理由で,行ってくれと言われた某ISPのイベント。これって業務命令だし,休日出勤なんだよなと,またセコイことを考えながら,六本木ベルファーレへ。
アツイ有志が梁山泊的に集まって手作りで成長したようなところがあるISPだから,イベントもきわめて手弁当な感じ。でも,ISPの濃いぃ客を集めるイベントを,ベルファーレでやろうって発想自体が,すでにチョビット痛い。実際,オタク色の強い会場は,場違いな感じで盛り上がってるようなそうでもないような……。
退屈な空気の充満するVIPルームで暇乞いするタイミングもつかめないまま3時間。拷問に近い。
帰り,新宿で浄水器と電動歯ブラシを買って帰る。

2002/11/10(Sun)

イルカになりたい

金曜日に届いていたビデオ『エンジョイスイミング〜クロール編』のビデオを見る。解説鈴木大地,模範泳者萩原智子というのはいいけど,予想よりデキの悪いビデオ。せっかくのイイ企画で出演者もゴージャスなのに,もうちょっと構成の仕方はなかったもんかいな。淡々とした解説,バリエーションのないストレートな構成。たとえば,典型的な「悪い泳ぎの例」を取り上げて,それを指導して矯正する様子を入れるとか,フォームについても,身体の各パーツでどこに注意するべきかということをひとつずつ解説するとか。カメラアングルもイマイチ工夫がない。上からも撮れよ。
とはいえ,得られるものも多くて,特に正しいキックのやり方をぼくはちっとも知らなかったことを発見。アップキックってのも重要なのか。ほかにも思い切ったロールの角度,腕の回し方なんかも参考になる。理想的なクロールのフォームイメージと,その練習法がわかっただけでも3600円の価値はあるかも。
早速泳ぎに……,と思ったら,猛烈な眠気で昼寝。いやな夢を見てたら,U田さんから電話がなって呼び出される。浜田山方面へ。奥さんの友人が何人か来てるとかで,男子要員として。
日曜日のパパとママ。幼子達。それを横目にワインで駄話に花を咲かせる旧知の女友達たち。突如脈絡なく現れた男子1人の,ぼくはどうすればいいんだ,と,かなり場違いなことに気づく。しかし,U田さんの奥さん(想像より気さくな美人)と子らにも会えたのでヨシとする……。
女性陣が全員東大卒,1人はMIT卒という,ちょっとすごそうな面々。性別に関係なく,ぼくは頭のイイ人が好きで,今まで会った中ではかなりの確率で東大出身の人は好きになるのだけど,どうも付いていけない雰囲気を感じつつ。そういえば,東大卒といっても,みんな男だった。阿川佐和子似の子のマシンガントークがおもしろい。

ようやくプールへ行ったら19時前。調子よく泳ぐ。また一段上達した感じがうれしい。明らかに筋力も効率もぐんぐんあがっていて,わずかな労力で推進力が得られる。ビデオで見た萩原の泳ぎのイメージを思い出しつつ泳ぐ。まだまだ行ける,まだ行ける,と調子に乗っていたら,笛が鳴った。都内の公営プールというのは,どこも1時間おきに強制的な休憩時間があって,それは毎時00分から10分まで。まだ00分じゃないのに,なんで笛がなるんだ? と思ったら,いつのまにか00分になってた。50分間ずっと泳いでたらしい。1時間で1800m。このまま行けば2000mも余裕だと思ったのに閉館の時間になって残念。泳ぐのが楽しくなってきた。

天現寺のカフェで大学時代の友達と待ち合わせ。5カ年計画でPhDを目指すという彼女は受験勉強中。キャリアがもったいないし,本当に4年も5年も時間を費やすものかと笑って話せるのって,ある意味では恵まれすぎ。退職金で800万というのはうらやましい。ぼくは退職してもせいぜい100万かそこら。

『都会のお葬式』(此経啓助,日本放送出版協会),読了。核家族化,高齢化,脱宗教化してゆく都会において,問い直される葬儀のあり方。仏式葬儀に不満や疑問を持つ層が増えているのは,肌感覚通り。「都会の」という言葉がついているけど,これは近い未来の日本全体のテーマだろうと思う。日本人の死生観とか,日本の社会習俗について,葬儀という視点を通して書かれた本というのを期待して読んだけど,どっちかいうと,「現代日本葬式概説」といった感じ。

2002/11/11(Mon)

女の尻を追いかける

午後一で来客。やっぱり実際にモノを作ってる人の話を聞くと,その方面のことはよくわかる。おもしろいPCカード,PCIカード。
企画やら持ち込み企画やら原稿依頼やらでメールをたくさん。今月のキーワードで取り上げるべきキーワードが2つほど決まらないので,パソコン雑誌を2,3冊読んでみたり。DOS/V系,インターネット系。時間があるのでWebニュースもねっちり漁る。
夜,打ち合わせで下北沢へ。寄り道してプールに。10分で500m。ちょうど目の前を泳いでいた女性とペースが同じくらいで,ずっと「女の尻を追いかける」状態に。肉付きのいいモモだなぁとか,そういう目で見ちゃぁいけないよと思いながらも,つい目が泳いでしまう。うーむ。
ライターM氏とイタリアン。さらっと打ち合わせるつもりが,パスタ+コーヒー+ラテで4時間。うへぇ。

2002/11/12(Tue)

364日年上の美人

午前中プール,800m。紀伊国屋で仕事がらみの本を1冊購入。ついついレジにあったブルーバックスを1冊買ってしまう。やられぱんち。
お昼に来客。持ち込み企画。すでに250ページほどのドラフト原稿は完成している。内容的にはたぶん相当しっかりしていて,書籍で出せば,長い期間堅く売れる本だろうけど,雑誌で扱うのは難しい。ああでもないこうでもないとか話しつつ,結局,その持ち込んだおじさんは編集長と盛り上がりつつ,2時間半もしゃべる。ちょっと長い……。
部内打ち合わせ。なんだか効率の悪い打ち合わせ。雑談レベルでコンセプト作りってのも大切かもしれないけど,もうちょっとシステマティックにできないものだろうか。内心ではそう思いつつ無駄口おしゃべり全開モード。おしゃべりの合間にメールぷちぷち。
夕方,さらに部内打ち合わせ。不思議なことに文化摩擦があったはずの部内2派が,若干ぎこちなさを解消したようなそうでもないような。
20時,「打ち合わせに出ます」とでも言わんばかりの素知らぬ顔でソソクサと編集部を抜け出して表参道へ。ヨーカ会で知り合ったO田さんと待ち合わせ。「美人」を紹介してくれるというのでノコノコと。なるほど364日年上の美人。身長より長身に見られるというすらりとした新体操系。手タレになれそうなほど指先がきれい。
ビールがうまい。大麻料理の中で「ガッツリ食いたいならこれ」と店員に勧められた鶏唐揚げ味噌ダレ風味が想像以上にまずい以外は,ゴルゴンゾーラのパスタもうまいし,海鮮サラダもうまい。さすがに泳いでいるからか,恥ずかしいほど旺盛な食欲。食べる口もしゃべる口も止まらない。饒舌に。
ビールを2杯ほど飲んだ頃,かなり目的のハッキリした質問を連続して投げかけてみる。「どう回答するべきなんだろう」かと0.5秒の目の泳ぎから相手の逡巡を見て取る。少なくとも「こんなヤツに気に入られなくてもいいや」という印象は与えなかったのかなとか思う。イエスと言ったと思ったとたんに,「いやでもそんなことないか……」と回答をたびたび翻す彼女。ちょっと頼りなく阿ったような答え方だけど,ぼくはむしろそれは「控えめな性格」と捉えるべきなんだろう(男ってバカだよな,という外野の女性陣の声が聞こえてきそう)。しかし,質問に答えるときの3分の2ぐらいの時間を,隣のO田さんのほうを向いて同意を得ながら話すのはイタダケナイ。シャイというより,自分や自分の意見に自信がなさそうに見える。イギリスに4年も留学してたというから,相手の目をまっすぐに見て話す欧米文化コミュニケーション作法の影響を受けていても良さそうなのに,きわめて日本人的。3人姉妹の末っ子だからか。
お嫁さんにしたい感じのヒト。

2002/11/13(Wed)

メールはいつ頃普及するか

細々した仕事を一気に片づける。個々には細かいけど数が多すぎて山積みの仕事。
いまだにメールよりもファクス,メールよりも電話という広報部が存在するのにウンザリ。ファクスなんて使わせないでくれよぉ。受け取ったほうだって,その内容をほかの人に見せるわけだからメールのほうがいいに決まってると思うんだけど。メールというコミュニケーションツールが,どれほどオフィスの生産性を上げたかって,今さらそんな議論するまでもないと思うけど,まあしょうがない。とりあえず早くメールが広く普及するといいのになぁ,と。電話を折り返してくれだの,不在だからまたかけるだのって不毛。ジャンジャン鳴りやまない電話とか,うざった過ぎです。もちろん電話や口頭のほうがやりやすい場面はいっぱいあるけど。そういえば,なんで日本では直通電話とかボイスメールとか,そういう近代的なツールが流行ってないんだろう。
メーヤウでカレーを食っていたら,隣から「西村クン,このヒト,Hさん」と書籍部のKさんに声をかけられた。Kさんが隣のテーブルでカレーを食っていることには気づいていたけど,お客さんが,ライターのHさんとは気づかなかった。
ライターのHさんには過去半年間ぐらい原稿を書いていただいていたし,初めて仕事をお願いしたのはかれこれ5年ぐらい前。それなのに,今日のカレーの席が初対面だった。ぼくはHさんの顔は写真を見て知っていたけど,たぶんHさんはぼくの顔は知らなかったんじゃないだろうか。思ったより腰の低い小柄な人。関西イントネーションを聞き逃さずに「大阪方面ですか?」と聞いたら,どうやらぼくが生まれた大阪府池田市が地元だとか。そういえば,声でコミュニケーションするのも初めてだった。
カレーの支払いでレジで並んでいたら,後ろにはデザイナのMさん。最近,ぼくは同じフロアにいるMさんのことをMさんと知っているけど,この人も,ずいぶん仕事でお世話になったことがあるわりに口を利いたことも,会ったことも,長らくなかった。たぶんいまだにMさんは,ぼくのことを知らない。
「完全にメールだけ」という人間関係って,ちょっと変な感じだけど。

2002/11/14(Thu)

61歳の母

13時大手町で某社内覧会。某AV系製品。実装は悪くなさそうだけど,プロトコルでロイヤリティを取るのって,いかがなものか。そもそも特許出願中って,特許を取るほどの技術なんだろうか……。
会社に戻って打ち合わせ。ずびずば。実りあるブレスト。初対面のライターさんは,同じ大学の隣の学部だったことが判明。早稲田の応用物理と物理は兄弟関係にあるので,ほぼ同じ。
自販機スペースで思い出したように実家に電話。母親の誕生日。61歳。
アタフタしつつ,神保町へ。M社の人と会食。こんがり焼けた唐辛子ごといただくクンポウチキンがうまい。
22時,会社に戻ってメールを数本書いてから,今日は早めに帰ろうと思ったら,呼び止められた。だらだら立ち話するぐらいなら,明日10分でも30分でもちゃんと時間を決めてやりましょうとは言えず,だらだら。決めなきゃいけないことは決めなきゃいけないし,考えなきゃいけないことは考えなきゃいけないけど……。

2002/11/15(Fri)

筋肉痛

プールで600m。紀伊國屋新宿南口店へ。Webで検索して打ち出した在庫情報には,書棚番号が書いてあって,一発で目当ての本が見つかる。便利だぁ。仕事がらみで1冊購入。後ですでに編集部宛てに献本が届いてることが判明する。
ペーパーワークと見本誌発送で結構時間を食う。そろそろ特集の全体像の絵を描かないと,と思いつつ,刷り上がってきた最新号をアチコチ拾い読み。元先輩のUさんがフラリと編集部に来て「抜けてから思ったけどゲツアスって良くできてるよなぁ。おもしろいもん」と感想を残していく。そう,ぼくも休職して外から眺めたときにはそう思った。まあ,隣の芝生ってもの。
夜,どうも胸や腕が筋肉痛になってることに気づいた。無理に腕立てふせをしたからか。いい感じ,いい感じ。筋肉痛がなにがしかのホルモンを誘発して,それが筋肉の細胞を大きくするはず。

2002/11/16(Sat)

アメンボ

新宿伊勢丹で水着を買う。今までトランクスの「遊び水着」だったけど,ちょっとぴっちりしたトランクスタイプ,5800円。ついでに水着用バッグ1400円も購入。水泳ってのはお金のかからないスポーツだ。
新しい水着で,少しは水の抵抗が減るかしらと期待しつつプールへ。ロッカールームに入ると,周囲にはムキムキ系スイマーたち。何となく気後れして,包装紙から新品の水着を取り出すのが恥ずかしくなって,今まで通りひらひらトランクスの水着に着替える小心者のぼく。小心とか,そういう問題じゃないか。
休日だから時間はたっぷり。ついに2km突破。最初から長めに泳ごうとゆーっくり泳ぎだしたから,安定したペースで,1時間20分で2600m。イルカというより,むしろ力の抜けきったアメンボのようなイメージ。
50mを1分30秒,時速2kmというスローペースだけど,これなら数kmは泳ぎ続けられるという自分のペースが分かった。子どものころの父親のスパルタ教育のおかげもあって,ずっと遠泳は平泳ぎでやるものだと思っていたけど,クロールのほうが実は楽なのね。効率がいいんだから当たり前か。
スタバで抹茶フラペチーノ。どうやら期間限定だった割に,人気が高かったので抹茶とマンゴーのフラペチーノだけは,まだメニューに残ってるらしい。メールをチェックすると土曜日なのに届いている原稿。若干,期待した筋書きと違ったので,違った部分を指摘するメールをその場で返信。
アメンボ は,「Jesus bug」「water strider」「pond skater」「skimmer」「water skater」などというらしい。そういえば,ジャイアンツ松井に関するTIMEの記事で,「日本人の野球選手はwater bugのようにすいすい走ることもできたし,ヒットも打つこともできた。しかし,モンスターは来ていない。まもなく日本からゴジラが上陸する」というのがあった。water bugはきっとアメンボのことだろうと思って読み飛ばしたけど,実はwater bugは水辺の昆虫を指す一般的な言葉で,あんまり優雅な描写じゃなかったらしい。ちょっと人種的偏見入ってるなー。

人に勧められて本を読むということはほとんどないけど,珍しくおもしろかったよと言われて買い求めた『TLOとライセンス・アソシエイト---研究者と産業界の橋渡し役』(渡部俊也・隅蔵康一,ビーケイシー)読了。日本語では「技術移転」と訳されるTechnology Licensing Organizationというビジネスの,生まれて間もない歴史を,米国と日本とそれぞれでまとめた本。TLOの父と呼ばれる伝説的なライマースから始まって,日本で技術移転を成功させた,元リクルート社員の山本の奔走話まで盛りだくさん。ぼく的にはやっぱり青色LEDの中村さんの話あたりが興味深い。彼はやっぱりスーパーエンジニアだったんだ。中村さん,結局この前敗訴しちゃったけど,そんなことでいいんだろうか,日本の特許政策。

2002/11/17(Sun)

10日間ぶっ通しで何時間働けますか?

『弁理士ただいま仕事中』(池内寛幸,法学書院),読了。体裁,表紙デザイン,ハンヅラがへんちくりんなのは,まあ刷り部数の少ない専門書にありがちなことだけど,日本語にへんちくりんな箇所が多いのは気になる。あまりにご老人の自慢話の多いのも読んでいて辟易。いちいち「これがプロフェッショナルのやり方である」とか言うなよ。こういう文章は良くないという典型的な悪文がたくさん。明らかな慣用表現の間違いも残っている。編集者の責任じゃないのかなぁ。それでも表紙にデカデカと「増補第3版」とあるから,この10年間コンスタントに売れ続けた本ということなんだろう。よほど弁理士というのは層が薄いか,本を書くヒマがないほど忙しいらしい。いや,もっと実利的な本を書いているということか。
とはいえ,弁理士の仕事内容がまんべんなくカバーされていて,しかもトップの業績を誇る独立開業弁理士の体験談や特許法にまつわる長年の考察がちりばめられているから,ほかで読めない内容いっぱいの,関係者必読の書なんだろう。
読んでいて「これも誤植?」と思ったのは,「あのときは10日間ぶっ通しで毎日12時間働いた。目の下にクマを作りながら……」と自慢げに書いてる箇所。一瞬数字の間違いじゃないかと思ってしまった。「ぶっ通し」という表現を使うからには,それは10日間毎日18時間仕事したとかじゃないと,と思うんだけど違うのかしら。せめて16時間ですよね? 効率とか生産性とか,いろんな話があって一概には言えないんだろうけど,ふつう1日12時間なんて長時間労働に入らないんじゃないの?

2002/11/18(Mon)

瞬間の消滅

天気がいい日はお濠の周りをバイクで走るのが気持ちいい。国会前あたりって道が広々。今日も審議ご苦労さんと霞ヶ関あたりを走り抜けて大手町経団連会館へ。某社記者発表会。ネットワーク関連のサービス。コミュニティを育てるんだそうな。今は誰もがコミュニティ,コミュニティという。その割にやろうとしていることは技術で隠蔽した巧みなユーザーの囲い込み戦略じゃないか。こういうのが流行したらイヤだな,という直感みたいなのを感じてしまう。iモードのときのような……。ネットワークというのは,つながってナンボと思うけど,ビジネスの世界では消費者を何人囲い込んで外へ逃がさないかが勝負みたいなところがある。結局ドコモって発想が電話屋なんだよな。ビルに時計なんかくっつけてる場合じゃないだろう。1兆5000億も損失計上してる場合じゃないだろう。
帰社して某社製品デモ。なんか,やたらと難しげなネットワーク関連機器。せっかくの機会だから勉強させてもらおうと思うも,あまりになじみのない方面だし難しげなので,すべて了解済みという顔で話を聞き流す。ふむふむ?
ライブラリで調べモノ。最近はコピーを取るより,デジカメで撮る。ネタ取りネタ取り。
夕方,社員総会。2時間チョイの間,途中寝てしまいそうなほど退屈な数字が続いたり。どうやら,再建スキームは順調に滑り出し,それなりに成果を上げ始めているらしい。入社以来,「債務超過」「春は越せない」というのはうちの会社では季語みたいなものだと思ってたけど,そうじゃなかったらしい。組織改編,制度改革目白押し。現場にいると感じづらいけど,驚異的なスピードで会社が変わってるんだということを感じる。「いい会社になるといいのにね」とは誰もが思ってる。それを口に出せるようになっただけでも,大きな前進なんだろう。
特集打ち合わせは22時スタート。すでに遅れ気味なのでさっさと決めましょうと言った割に,雑誌の山を前に駄洒落系タイトルを量産してみたり。ふっと気づけば24時。Hクンはすでに終電がないという。そんなのさっさと言えばいいのにー。
『デジタルを哲学する---時代のテンポに翻弄される<私>』(黒崎政男,PHP研究所),読了。大学時代に雑誌のアルバイトに応募したのは,そもそも黒崎さんの連載がおもしろかったから。あれから10年近く経って,さてあの黒崎さんは,あれから何を考え,どういうことを発言しているのだろうかと,かなり期待して読んでみたけど,期待しすぎたからか,目の覚めるような論点が矢継ぎ早にというほどでもなく。1つだけ,なるほどと思ったのは,デジタル写真についての考察。デジカメの存在を,旧来の銀塩写真の地位を脅かすものだとしか捉えないのは浅薄で,好きなだけ撮って気にくわなければ消すことのできるデジタルデータの本質というのは,実は写真を撮る,瞬間を切り取るという行為を,もはや意味のないものにしてしまうのだという指摘。さらに動画も扱えるようになってくると,ビジュアルデータのデジタル化が脅かしているのは銀塩とかデジカメとかそういう次元ではなくて,静止画たる「写真」。動画というのは静止画をも包含してしまうということ。技術的に言うと,動画というのは圧縮の必然性のために,当面は静止画の画質には追いつかないわけで,だから見落としがちだけど,まもなく起こる変化は,写真という概念自体の消滅なのかもしれない。

2002/11/19(Tue)

ぴちぴち水着デビュー

ついにピチピチ系トランクス水着デビュー。うーん,水の抵抗が減ってよく進む気もするけど,以前より楽に泳げるように思えるのはやっぱり体力と技術が向上したからだと思いたい。500mでやめておくつもりが今日は1000m。それほど苦しくなく。
『2回の受験で弁理士になる本』(荒船良男・大石治仁,かんき出版),読了。2回の受験ということは,早くて3年ってことか。ふーむ。一人前になるには5〜10年らしい。

2002/11/20(Wed)

江戸川区だけには住みたくない

某電力会社(って1つしかない)取材で新橋へ。想像以上のヒットで収穫いっぱい。おもしろい話がたくさん。楽しげに,フランクに話してくれる人っていい。でも,いわゆる「表情が安定しない」人で,いくらシャッターを切ってもいい表情の写真が撮れなかったのがちょっと困った。と,写真の腕の悪さを人の顔のせいにしてみたり。
なんか忙しい1日。終電直前に滑り込みでメールをダダダと送信。出し逃げ的な。
『クイズ東京23区格付けチェック』(東京スタティスティクス倶楽部,新潮社),読了。スターバックスが一番多い区は何区? パチンコ店が一番多いのは? 犯罪が多いのは? と,76の項目で23区のイメージを浮かび上がらせる。いい企画じゃないですか。やられぱんち。こじつけっぽい理由付けも多いけど,まあ楽しく読み流せる本。しかし,スターバックスが我が杉並区に1つもないとは……。ほかにも23区中4区,スタバに見放された区があります。さて,どこでしょう。それにしても,犯罪発生率やら放火やら世帯収入やらでことごとく統計上の数字の悪い江戸川区って一体……。住みたくないかも。

2002/11/21(Thu)

N3文字系

某電話会社取材。前の会社の所在地,初台へ。そういえば,ちゃんと取材で本社ビルに入ったのは初めてだなと思いつつ。建物はすっげーバブリーだし,無駄に人が多く,スペースが広い。いまどき受付に6人も受付嬢(ハズレなし)がいる会社って……。で,すべてがやっぱ官僚的っつーか,お役所っていうか。
一応「お客様」という言葉は使うものの,庶民をバカにしたようなチンケなエリート意識から抜け出せないくせに,通信ビジネスでは他社の後塵を拝するような屈辱的状況を自ら招き,それでもなお品質がどうだとかくだらねぇこと言ってる会社ってどうよ。それに,やり口が汚すぎるよ。優等生ぶって,やってることは弱いものいじめじゃんかよーっ。はぁ。どうもNのつく3文字系の会社は,どこも好きになれない。NECはちょっと例外だけど,それでも98帝国時代の圧政にあえいだPCユーザーとしては,しょせんN3文字系。とか,味噌もクソも一緒くたにこき下ろしてみたりして。
ランチタイムで混み合う懐かしの(?)オペラシティでステーキを食べてプールへ。15分で600m。数え間違いでなければ500mは10分10秒だった気がする。
そのまま赤坂全日空ホテルで新製品発表会。うーん,会社規模や製品のインパクトの割に,異様にメディア関係者が集まってた。この注目度は一体……。ぼくがポテンシャルに気づいてないだけなのか? 久しぶりに元後輩のSちゃんとバッタリ。
夜,カレーを食いに行った後,スタバで読書。『漢字の社会史---東洋文明を支えた文字の三千年』(阿辻哲次,PHP研究社),読了。おもしろい本だけど,タイトルがちょっと内容とズレてまっせ。最近こういうパターンが多い。いかに本が売れてなくてタイトルの付け方がキモかってことか。

2002/11/22(Fri)

電柱博士

早起きしたのでいつもより長めに新聞。午前中プールへ。じたばたと1000m。
取材で赤坂見附へ。某FTTH系有線企業(って1社しかない)。なるほど,おもしろい。「ついでに」という気持ちで質問する電柱話があまりにおもしろくて,にわかに電柱マメ知識博士になりつつある。FTTHっていうのは,詰まるところどうやって電柱に線を引っ張るかってこと。日本は世界のどんな地域にも先駆けて,今から1〜2年程度でFTTH大国になる可能性が高いと思うけど,それは実は「景観を著しく損ねる」とさんざん悪者にされてきた電柱のおかげ。ヨーロッパなんか,電話も電気も地中に埋まってしまっていて,今さら光ファイバにしようと思うと,とても採算がとれるような事業では実現できない。
一般に電柱と呼ばれるものに,電話や通信に使われる「電信柱」と電気の送電に使われる「電柱」という2種類があるというのは子どものころに聞いて知っていたけど,その比率が都心では実は1対9の割合で電柱,つまり東京電力が所有しているケースがほとんどだ,なんてことは知らなかった。関東圏全体で見ても,3対7ぐらいで電柱は東電の持ち物。
で,電柱利用許認可の仕組みというのが……。恐ろしく煩雑。だから当然東電有利かと思いきや,U社の人によると「それはやっぱりNTTさんが有利ですよ」ということ。でも,聞いてみてまわった感じ,電柱の利用に関して,それほど不公平さがある気はどうもしない。ただたんに,「電柱に新たに架線するには時間がかかる」というだけ。新規架線には,だいたい申請から半年かかるらしい。それはCATV事業者なんかも同じとか。
「電柱のはなし---電柱争奪戦争勃発」というタイトルで本を出したら結構売れるんじゃないだろうか。ぼくは読みたいな。電柱の歴史,電柱戦争勃発,FTTHと電柱,電柱の物理,世界の電柱,電柱の法律,電柱統計学……。うん,読みたい。
取材後,ライターさんと打ち合わせ。取材について回るだけで自分で原稿を書かないなんて,あんまり経験がないのでヘンな気もするけど,なんと気楽なことよ。外注せよ,外注せよと,もはや社是のように連呼しているから,まあこれでいいんだろう。
出社すると,Opera関係の営業の人が来ていたので顔を出す。ノルウェイ発のWebブラウザ,Operaはバージョン7のβ1が出たばかり。新搭載のメーラに驚愕。すごい! このソフト作ってる奴らって,めっちゃセンスいい。
今さらのようにCompaqのTabletPCにしっかり触れてみる。手書き感覚が快感。しかし手書き入力ができる表示デバイスって,今のところは1個のPCにするんじゃなくて,すでにあるPCに接続するデバイスにしたほうが市場性があるんじゃないだろうか。値段が高すぎ。
やっと週末の夜になって自分の原稿を書く時間ができたと思ったら,眠気が……。と,疲れ気味のボスのぼやきが聞こえてきた。「あー,やっぱり今週中に1本ぐらい原稿書いとかないとマズイよなぁ」。まったく同じ心境だった。ぼくはそういうボスの元で仕事をしてきたわけだ。
0時前にフラリと出口へ向かうHボスを発見。Hさんが退社する姿を,入社以来,いやバイトを始めて以来9年目にして初めて目撃した。Hさんが帰る……,しかも終電で。会社に住んでいたはずのHさんが,どこか会社以外の場所へ帰る……。

2002/11/23(Sat)

デニーロ

泳ぎに行こうと表に出たら,ちょろっと雨が。寒いし……。くじけてウチで映画。デニーロ特集でもやってたのか,2本立て続けにデニーロの映画。『レナードの朝』って,あまりにもストレートなメッセージなんだけど,いいんだよなぁ,もう3回以上見てる気がする。

2002/11/24(Sun)

物愛

Yさんとカレー。泳ぎに行こうと思ったけど,待ち合わせギリギリまでだらだらしてたので行けず。週末は結局泳げなかった(いや「泳がなかった」……)。
週明けにやらなきゃいけない仕事量を考えて,かなりブルーに。とりあえず考えないことに。
ピッチの機種変更。1年使った端末のアンテナが壊れ気味だったからというのと,3800円と安かったからというだけの理由。でも,これでやっと「え,西村さんのケータイ,折り畳めないんですか?」と突っ込まれずに済む折り畳みタイプ。よしよしと思って満足げにポケットに突っ込んでみたら,やっぱりちょっとかさばる。店頭で厚みを比較してみたつもりだったけどなぁ。画面なんてTFTでなくても大きくなくてもいいから,もっと小さい端末がほしい。日本のケータは巨大過ぎるよ。なんで小さいモノ好きのはずの日本でだけ,逆説的に小さい端末が絶滅してしまったのだろう。一方に高機能化する端末があるのはいいけど,もっとシンプルに小さくなっていく市場もあって良さそうなのに。台北で見かけたSamsungの端末とか,めっちゃ小さくて可愛かったのになぁ。
新品の端末なのに,モノとして愛着がわく感じがまったくないのが悲しい。満足感もわくわく感も,高揚感もゼロ。むしろマイナスの感じ。買い物というのは「物欲」というけど,そこにあるのはホントは「愛」のはず。性欲に対して性愛という言葉があるんだから,物欲に対して物愛という言葉があったっていいじゃないか。そういう意味で,きわめて即物的な選択をしてしまった自分が,ちょっと後ろ暗く感じられなくもない。カップラーメンとかコンビニ弁当とか,そういうつまらないモノで食欲を満たしてしまったときのような切ない感じ。事足りて心むなしっていうか(ここ,性欲のたとえじゃなくて食欲にすり替えましたが,性欲のほうはオトナなので書きません)。
端末変更の準備ができる間に,マウスを買いに。モノの発売日を待ちわびるということは長らくなかったことだけど,ロジクールのMX-700という8ボタンコードレス光学マウスの発売をずっと待っていた。待ちきれないので,すでに米国で発売されているモノをamazon.comで買いそうになったほど。愛がたっぷり。
編集部に届いたテスト機に触れて惚れ込んで以来,「やっぱロジクールだよ。ふつー」と絶対買おうと思ってたのに,度重なる発売延期でなんだか気分がどんどん萎えてしまったらしい。愛はカゲロウ,移ろいやすいモノ。
ようやく今日売られているのを見つけたけど,いざ眺めてみると買うのがためらわれる。マウスごときで1万円かよ,と正気に戻ったというのもあるし,まるまる1カ月近く発売が伸びたってのも,なんだか印象悪し。待たされてじらされて焦がれる恋心というのもあるが,待たせすぎはイカン。
こだわりユーザーに絶大な人気を誇るロジクールの売れ筋ナンバーワンになるマウスで,ほとんどヒット商品になるのが確定しているようなもののはずなのに,なぜか目立たない場所でひっそりとガラスケース内に展示されていた。なんでもっと派手にプロモーションしないんだろう。不思議。

2002/11/25(Mon)

6年前から

健康診断の結果が,給与明細とともにやってきた。やっぱり最後に受けた健康診断は6年前だったらしい。6年前よりも,0.2mm身長が伸びていた。6kgも太ってた。というか,6年前は絶好調に痩せてた時期だから,あまり比較にならないけど。でも,やっぱり60kgを切るぐらい,BMIで20前後が体調がいいという自覚があるので,今より4kgぐらい落としたほうがいい気がする。
視力が右1.5,左0.5もあったことに驚き。今や0.3と0.2になっている。初めて詳しく調べたγ-GTPとやらの肝機能障害に関連する数値はどうやら正常範囲内。痛風に関係する尿酸値もまあ大丈夫。でも,Webで医療関係の情報を漁ってみると,「肝機能障害がないからといって,お酒が大丈夫というわけじゃない。アルコール依存患者のうち2〜3割は肝機能に問題がない」という。うーん。
なんだかワケがわかってなさそうな男の子の,ひるみ気味の腕のアングルが絶妙。男の子の耳をソッと包み込む女の子の左手がこの子の将来の母性的包容力を物語るよう。写真は本文と関係ありません。

2002/11/26(Tue)

しゃぶ

ちょっと無理に早起きしてプールで700m。650mまで50m1分前後のペースを保てた。よしよし。
『はたして神は左利きか?---ニュートリノの質量と「弱い力」の謎』(山田克哉,講談社),読了。物理学科出身とはいえ,しょせん学部レベルだし,学生時代は勉強なんてしなかったので素粒子論なんてブルーバックス程度の知識しかいまだにないのだけど,やっぱりエキサイティングだなと思うわけで。本のタイトルになっている「Is God left-handed?」というのはフェルミが言った言葉らしい。なぜか「弱い相互作用」,Wボソンの絡む素粒子の崩壊だけで,空間の鏡像変換に対する物理法則の対象性が破れているという話。左巻きのニュートリノは観測されるのに,右巻きのニュートリノは今まで観測されていない。マクロな視点で物理法則には対象性があるのに,素粒子レベルでは明確に左右の違いがある。宇宙には,根元的に非対称性が潜んでいた,とわかり始めたのはせいぜい30年前。いまだ謎の多い素粒子の世界を,歴史的な発見と理論的ブレークスルーに沿ってわかりやすく解説した好著。さすがブルーバックス,おもしろいよ。
パイオンだグルーオンだレプトンだクォークだとギリシア文字と符号だらけの反応式が並ぶフクザツな世界だけど,結局,素粒子論の理論構築ってのはパズル解きみたいなもんなんだな。フクザツだけど,宇宙はエレガントで厳然とした法則で成り立っている。そして,いまだに謎だらけ。「なぜ〜なのかは,今のところわかっていません」「〜を説明する理論は今のところうち立てられていません」というような説明が,10回以上でてきた気がする。なんで神は左利きなんだ。
大急ぎで仕事を片づけて,片づかなかった部分に関しては目を伏せつつ,夜はSさんと待ち合わせて四谷三丁目のしゃぶしゃぶ食べ放題へ。体に悪い食べ物ほどうまいのは,きっと神のいたずらなのだろう。肉食い過ぎた。げっぷ。

2002/11/27(Wed)

早め出社

ちょっと早めに仕事へ。「早め」が「午前中出社なんて早いよねぇ」なんて言ったら怒られそうだ。

2002/11/28(Thu)

職場でパンツ姿

タイツというかパッチというか(いや見た目はもうちょっとはマシ),そういうようなモノをチノパンの下にはいてお出かけ。バイク通勤なのに,ここまで寒くなるまでチノパンでバイクにまたがってたってのがそもそもオカシイのかもしれないけど,暖かくて幸せ。
職場のぼく席周辺は半袖でも暑いほどなので,会社に着くなりタイツは脱ぐ。誰も見やしないだろうと,昼休みの職場でパンツ姿になってしまった。

2002/11/29(Fri)

ひとりで電柱探検隊

住宅地にある変電所の写真がほしかったので,出社前に若林にある変電所へバイクを走らせる。「写真映えする建物だ」と非公式に(公式には変電所の場所は保安上の問題のため秘密,というか教えちゃいけないルール)東京電力の人に住所を教えてもらったのに,行ってみてガッカリ。ただの建物じゃん……。きれいな建物だけど,変電のための設備らしきものは外部から何も見えない。四方八方から眺めてみるものの,やっぱりただの四角。はめられたよーっ。確信犯だよーっ。キレイな建物を選んだな……。いかにも変電所然としたビジュアルがほしかったのに。これじゃ意味がないんだよーっ。
と,見上げると,高圧線がアチコチにあって,本物の変電所よりよっぽど変電所っぽく見える施設も近隣にある。しょうがないので,そこいらの写真を撮りまくる。ついでに電柱を見上げると,なるほどいろいろ載っかってる。
電柱を見上げながら住宅地や商店街をゆるゆるとバイクで駆け抜ける。かなりアブナゲにふらふらしながら。気になったところでバイクを止めて,次々とシャッターを切る。
やっぱり観察してみると,おもしろい。非常に多くの発見。芸術的なまでに錯綜した電線の過密状況を見ながら,これこそ日本の誇るインフラなんだなと思った。この猥雑さは,「ええやん,引いてまえ」的な日本人の柔軟さと活力の象徴じゃないかしら。
仕事仕事。1日1冊本を読み,2日1度泳いでいた先週が嘘のよう。

2002/11/30(Sat)

さかな

「♪さっかな,さっかな,さっかなぁ〜」のメロディーで,「♪しっごと,しっごと,しっごとぉ〜」と頭の中でリフレインする土曜日。あんまり調子よくない。
外苑東通の一心ラーメンで,ちょっと期待はずれのラーメンを食ったついでに夜の荒木町あたりを少し散歩。フラリと足が向いたほうへ。石畳の残る不思議な界隈。こぢんまり系の小料理屋やバーが多い。うまそうな店あるかなぁ〜と周囲の店に視線を向けていると,「夢風船」という店名が目に飛び込んだ。0.5秒ほど,もやっとした感じがあってから,がつーんと思い出した。3年ほど前,深夜にうちの近所のラーメン屋でラーメンを食ってたときに,ビールをおごってくれた愛想のいいおじさんの店だ。そうだ,確かにあのとき夢風船といっていた。24歳のときに知人に頭を下げて回って600万円の資金を工面し,それで自分の店を持ったとか,日本のスキーチームのお抱え料理人として年に1度はカナダへ渡るとか,そんな話を聞いたことを急に思い出した。
店に近づくと,ガラス窓にかけられた簾ごしに,電話中の店主が見えた。そうだ,このおじさんだ。愛想良く話し相手になったという以外,特にこれといった理由もなく2杯もビールをおごってくれた,あのおじさんだ。
ラーメンを食べる前だったら店に入っても良かったのになぁ。今度友達を連れて来てみようとか考えつつ,その場を去る。

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NISHIMURA Ken <nis@bigfoot.com>