the other side of my days
ご意見,ご感想,ごいちゃもんなどございましたら
NISHIMURA Ken <nis@bigfoot.com>まで。


2001/07/01(Sun) 映画映画
2001/07/05(Thu) 黒人英語
2001/07/06(Fri) 暇人
2001/07/07(Sat) 星占い
2001/07/08(Sun) ハウスメイト
2001/07/18(Wed) プレゼン
2001/07/22(Sun) 帰るのか?
2001/07/25(Wed) パスワードが違うワケ


2001/07/01(Sun)

映画映画

映画見まくりの日々。もともと映画って見ない人だけど,それにしても,かつて人生でこれほど続けて映画を見た記憶がないという勢い。テレビ,雑誌,Web,日常会話を含めて,もちろんこれほど英語のシャワーを浴びまくったこともない。Blockbuster(日本のTSUTAYAみたいなの)の「30日で30本のDVD($20)」というカードを買ったので,たぶんこの先1カ月で20〜25本は見るはず。
映画館で見る映画も,実は平日昼間のマチネだと$4〜6と日本に比べると3分の1以下の値段なので気軽(逆にレンタルが$4くらいとエラク高いのだけど)。というわけで,さっそく『A.I.』を。最悪です。スピルバーグ,大丈夫なんでしょうか。序盤のSFっぽい感じや問題意識自体は良いのだろうけど(それは原作がいいだけか),ストーリーが進むに連れて,ただダルイだけの子供マンガになってしまっている。人間存在やその未来,人間の意識とか愛とは何だとか,コンピュータの知性とはなんだとか,そういう深いはずのテーマがまるっきり顔も見せない。あまりにくだらない。そもそも気味が悪いほどのマザコン根性。

2001/07/05(Thu)

黒人英語

ブラックピープルじゃなくて,今はアフリカン・アメリカンとかアフロ・アメリカンと呼ばれる人々。そういえば日本語では,いつまで「黒人」という言い方をするんだろう。その黒人の英語。『Save the Last Dance』という映画を見たら,非常に良い勉強になった。映画もそこそこ楽しめたしグッド。主人公の女の子が白人である以外,ほぼすべて黒人という映画。
知らない単語や良く分からない表現が出て来たり,速すぎて分からないときには,最近は必ずDVDを止めるようにしている。だから,映画によっては2時間の映画を観るのに3時間くらいかかったりするんだけど,今日の映画は普段と違った目的で一時停止と巻戻しをしまくっていた。黒人英語はどうなっとるんやという。
これが非常に面白い。「It don't matter」と3人称のSを崩すかと思ったら(必ずしも全部崩すわけじゃないのが不思議。あと白人でも結構これはやる人がいる),「I thought you was going to...」なんて2人称が3人称のbe動詞になってるし,「I can't do nothing but...」なんて二重否定が単なる否定として機能していたり。「I should've took...」とtakenという過去分詞がtookに置き換わったり,「What you doing?」とか「Either you down or not down」とかbe動詞がふっ飛ぶんだり,「You been here」と助動詞がふっ飛んだり。外国人に楽そうなのが,「This shit ain't funny at all.」とbe動詞の否定形が「ain't」になる文法。ain'tはかなり古くからあるカウボーイ英語か,1930年代の伝説の銀行強盗カップルの映画,『The Bonnie and Clyde』でも良く使われていたな。
ぼくが外国語として勉強してるからかもしれないけど,こういう黒人英語って,そう滅茶苦茶というわけでもなくて,全部それなりに合理的だし理解可能。「主語+been」と言えば,助動詞がなくても過去分詞に決まってる。文脈から過去か現在は明らか。もともとアメリカ英語ではbe動詞や助動詞の音がほとんど消えてしまうくらい,かすかに発音されるだけということが多いので,そんなに違和感がない。英語では主語は省けないというのが基本だけど,これだって結構発音されないことが多い。
やたらfuckingだのfuckだのを混ぜ込む英語を耳にすることも多いけど(これはホワイト・トラッシュという蔑称で呼ばれる教養のない白人のしゃべり方。ブルースウィルスとかがいい例),今はfuckingよりもマイルドなfreakingだとか,freaked outなんかを使ってるみたい。特に若い白人の子らは,やたらfreakingと言ってる気がする。で,下品系英語で活躍してるのは,やっぱりassとshit。これが,とても表現力が豊かで面白い。
「Get your ass outta here」と言えば,「お前のケツの穴がここの外へ出た状態をgetせよ」ということで「こっから出てけ」ということだし,同じにように「Get you ass+副詞(句)」で,「Come(go,get)+副詞(句)」の働きをしている。なんかオシリの穴がむずむずするような表現。「Haul ass!」と言えば,「ずらかれっ!」って感じ。ずらかるって,ちょっと古い日本語か。
「shit」の使い方は本当に面白い。名詞,代名詞,形容詞的に使うものだから,何もかもがshitになる。その働きぶりはすごい。頭が悪そうな言葉と言えばその通りだけど,言葉というものが,シンプルでありながらも,多様な表現を生み出す力を持ってるのだという実例をまざまざと見る思い。
主人公の白人の女の子が話す英語が,嫌に丁寧でノッペリと教科書のような言葉に聞こえる。17歳らしい若者言葉,あまり外国人が真似していいような話し方でもないのに,ほかの黒人に比べると,やけに教養があるように聞こえてしまう。その彼女の英語が,徐々に黒人英語,下品英語へ傾いていく様子がまた面白い。最初のほうの場面で,It's cool.と主人公の女の子が言うと,「あんたってダサイね」という顔で友達の黒人の子が「Slammingって言うんだよ。Slamming(笑)」と教えたりする。
コミュニティのアイデンティティを支えるのに,言語のダイナミズムというのはかかわってるんじゃなかろうか。意図的あるいは無意識に変化した言葉や作り出した言葉をサインとして使う。同じサインが使える人は,同じ地域,近しい人間であるという。言語って,常にそういうモノを確認しあう手段でもあるのじゃないだろうか。仲間うち,同郷同士,国民レベルと,いろんなレベルで流行語は共有されるけど,基本は同じ気がする。そして,流行語というのは使うとなぜか気持ちがいい。きっと人間の脳味噌には,そうやって新しい言葉を使うことに対する本能的な快楽追求神経があるのだろう。流行語は定着したり,消えて行ったりするわけだけど,実はそれって言語が時間変化する現場の1個なんじゃないだろうか。

2001/07/06(Fri)

暇人

「時間ある? 忙しい?」と聞かれたら,スケジュールを考える前に「暇ですよー」とひとまず答える知り合いがいて,それがいいなぁと思ってる。特に日本の社会では,偉い人は忙しいものだから,「暇ですよー」と答えると何だか仕事ができない人みたい。あるいは友達が少ないみたい。無趣味な,人生に楽しみが少ないツマラナイ人間みたいに響いてしまう。
大学のとき「労働科学」と題する講義を受けたことがある。担当教授がこんな話をしたのを覚えている。日本や先進国では年々労働時間が減っている。このまま行くと,ン十年後には,これこれ時間しか労働しなくなる。そうすると余暇の使い方の下手な人は,時間を持て余して困ってしまい,ついには精神病になって死んでしまう「暇死」が起こるだろう。冗談めかして言った言葉だけど,いまだに「ヒマジニ」という言葉が頭に響いているので,その先生は講義中,よほど何度も言ったに違いない。
小人閑居して不善をなす,というように,だいたい人間やることがなくなると,ロクなことがないということになっている。でも,暇はそんなに悪いことだろうか? 忙殺という言葉はあるけど,暇殺という言葉はまだないぞ。ひたすら忙しくて「人生って何だ?」と考える暇もないほど,忙しく生きるのって非人間的じゃないか,と,最近暇なもので,そう考えるわけです。
ぼくはもともと暇に強い。というより,暇が大好き。たとえば,旅行してて乗り継ぎの空港で,ぽっかり3時間の空き時間ができたとする。そういうとき,ぼくはちょっと嬉しくなる。誰かと一緒にいて,その人が「3時間もどうする?」なんていう風に,自分たちを襲いつつある「3時間の完全なるヒマ」という宿命を恐れてるような場合,ぼくはいっそ1人になりたいと思う。1人になれれば,このヒマを完全に堪能できるのに,と思う。1人になって何をやるの? そう聞かれても,別にコレという答えを持ってるわけじゃないんですけど。

2001/07/07(Sat)

星占い

結構驚いてるのだけど,アメリカでは星占いがかなり広く信じられてる。特に女の子。ちょうど日本の血液型占いと同じで,かなり真剣に信じてる人が多く,会話でも良く登場する。「星占いって信じる?」と初めて聞かれたとき,ぼくは意味を取り違えた。「星占いって気にするほう? 当たると思う?」くらいの意味で聞いたのかと思ったら,そうじゃない。科学的根拠のある真実だと思っているかどうかという質問。欧米で占星術といえば,長い長い歴史と研究の積み重ねがある。日本の血液型占いと一緒にしたら,彼らは怒るかもしれない。
「うーん,フォーチュンクッキーみたいなものかな。自分の星座の欄,乙女座のところだけ読んでみたり,〜するといいかもという風に,何か今まで自分がやろうと思わなかったことで,しかも案外良さげなことが書いてあると,参考にすることはあるけどね」なんて言う風に答えるのがオトナなんだろうけど,結構あっさり「えーっ,冗談。信じないよ」と言ってしまうこともある。信じてないんだから仕方ない。
血液型占いや星占いを信じるかという質問は,ぼくにはこんな風に聞こえる。「1+1は3だと思う?」。乙女座とさそり座の相性がどうだとか,O型は何何タイプだなんて会話は,こんな風。「1+1が3で,2+2が5だから,1+1+2+2は4なのよ。ほら当たってる! 彼って4じゃない!?」。
そうなんです,バカにしてます。だって,荒唐無稽にもほどがあるでしょう。別に1+1が3だって構わないけど,それを認めさせようとしたり,それをぼくに当てはめられそうになると,やめてほしいといいたいわけで。

友達の中国人の女の子は,やたらと風水(北京語ではフンチュイ)に凝ってて,すごく勉強してる。すでに仕事になってしまってて,何人か顧客もいるというぐらいの入れ込みよう。方位やらを調べるために使う精巧な円盤状の道具やら,解説書の類やら,いろいろと見せてもらったけど,やっぱりほとんど根拠レス。何百年の歴史があろうと,ただそれを信じる人へ指針を与えるという観点以外では,役立たずは役立たず。
血液型,星占い,風水と,ここらへんには何か構造的に共通しているものがあるような気がしてならない。違うのは血液型占いだけが非常に新しくて,きわめてシンプルであること。そろそろ血液型占いも,ABO式だけじゃなくて,Rh型,MNS型,P型,Lutheran型,Kell型,Lewis型……と,数十種類あるという血液型分類の領域に理論を拡張するべきじゃないかと。
七夕ですなぁ。すっかり忘れてたけど。

2001/07/08(Sun)

ハウスメイト

2000年に話題になったらしい香港アクション映画,『Crouching Tiger, Hidden Dragon』をDVDで見る。期待してなかったけど,気に入った。屋根やら竹林やらをふわーん,ふわーんと飛び回ったりするシーンが妙に気持ちいい。
準主役のZhang ZiYiという子が滅茶苦茶可愛い。それでいて信じられないような身軽なアクションをする。さすが中国人。後に逃げ出したものの,11歳ごろから,朝6時に起きて夜11時まで稽古するようなアクションスクールみたいなとこに所属してたんだとか。撮影当時まだ19歳だったというのに,妙な色気もある。
ぼくの持っているDVDプレイヤーが北米向けだからか,オリジナルの広東語の音声は聞けても,中国語字幕は表示できなくて残念。英語を聞いて中国語字幕を読むというのを前にやったことがあるのだけど,これが意外に面白いのに。
不思議なのは字幕の英語と音声の英語のセリフがかなり違うこと。どうも別々に翻訳されたものらしい。翻訳者によって,これだけニュアンスに幅が出てしまうんだなぁと思いながら,両者を比べてみたり。そもそも香港映画だからか,表現といい発音といいブリティッシュ系の,耳慣れないとても変わった英語。
同じ場面を広東語,英語,フランス語でそれぞれ聞いてみたりする。もしかして,英語は本人がふきかえてるのかもしれないけど,結構みんなそれっぽい。DVDってすごいけど,作るほうは大変なんだろうなぁ。

元クラスメートのヒロコちゃんが,アメリカ人の彼氏としばらく日本で暮らすというので,送別会。ヒロコちゃんチは,典型的なアメリカの若者住宅。つまりハウスメイトが7人いて,共同生活を送ってるというようなとこ。玄関から入ると,みんなが自転車を止めている長くて広い廊下があって,その奥にはリビングとキッチン,さらにその奥に裏庭がある。廊下の脇にたくさん部屋があって,ちょっとした寮みたいなもの。中庭なんかもあって,ちょっといい感じ。
こういうところに2人〜10人くらいで暮らして,数カ月〜数年おきにルームメイトを変える,住む土地を変える,仕事を変える,というのが割とアメリカ人のスタイルだとか。かつてサンフランシスコでは全世帯の半分近くが,そういう若者たちの暮らす街だったと言う。
聞けば,過去にルームメイトだったことのある人の数が80人を超えるなんて子もいる。もちろん本当に仲が良くて連絡を取り続けるのはほとんどゼロに近いというけど。
今まで日本で聞いた話では,共同生活,ルームメイトというのは大抵うまくいかないという。生活をはじめる前に,どれほど仲が良くても,兄弟でもない限り,だいたい互いに疲弊してしまって,最後にはほとんど憎しみあって部屋を後にするという話をたくさん聞いた。なんでアメリカではうまく行くのか? 日本よりよっぽど価値観やら習慣やらにバリエーションがあるのに,なんで彼らは互いにうまくやって行けるのか。
以前マイクに聞いたら,こんなことを言ってた。「それはケン,日本人はね,相手を傷つけまいと気を使いすぎるんだよ。だから言いたいことがあってもなかなか言わずにため込んでしまう。アメリカ人はね,すぐに言うよ。嫌なことがあったら,それは止めてくれって。そういう風に言えば,相手もねオッケーって,それで終わりだよ」。
多民族,多言語国家に住む彼らは,日本人に比べると多様性とつき合い慣れてる。だから,それを受容するためのルールというものがはっきりしている。ラインが明確。どっからどこまで相手に踏み込むか,どこで価値観の相違を,たとえ表面上にせよ互いに認めたことにするのかとか。距離を保つのうまい。

日本人は「We Japanese think〜」と,Weを主語にすることが非常に多いという。単に「The Japanese」とか「Japanese people」とか,場合によっては「They」と言うべきときにまで,「ぼくら日本人はね,」と言ってしまう。
日本人は自分たちを非常に均一な民族だと思っている(反対に,そのことに恐ろしいほど気づいてないというのが,最近のぼくの感想でもあるけど。言語的,民族的,文化的な孤立もあって,外から見ると日本はかなり特殊な国に見えます)。日本人なら,だいたい同じ価値観や常識,世界観を持っていると前提してしまいがち。日本人同士なら,相手の考えは言葉なしにも分かるというのが,日本的発想。あるイギリス人作家がラジオでこんなことを言ってた。「日本人はみんな個性的で,1人1人まったく違う。そのことにみんな気づいてないように見えるのは不思議だ」。

ビールとカリフォルニアワインを飲みながら,気さくな会話。ぼくは気になっていた占星術のことをみんなに聞いてみた。その場にいた5人のうち4人が「bullshit!」と言ったので,なんだかちょっと安心。意外にも,最初に口をきいた女の子が巻くし立てた。「精子と卵子がくっつけば子供ができる。そんときに月や惑星の重力がどうだとかって言うけど,地球上では,こっち側でも裏側でもセックスしてるんだから,そんなのナンセンスじゃん(笑)」。1人だけ,「星占いにも一理あるかも」という顔をしている子がいたけど,どうも話ぶりからすると,彼は惑星と恒星の違いも区別がついてない気がした。下手すると,衛星(って月だけど)と惑星の区別も怪しかったり。
ついこの間,ついに人間は光の速度を自転車の速度に落す実験に成功したなんてことを知っていたり(これ本当です),妙に科学っぽいことを話す女の子が「この世界は11次元って話があるんだよね」なんて切り出した。「いや,理論的には26次元とも言えるんですよ。ストリング・セオリーとかなんとかって英語では言うのかな。でも,ぼくらは3次元以外には気づかないんですよ,ほかの次元は折り畳まれていて」。「じゃあ,他の次元は何があるか,みんなでマイ次元の話をしよう。私の次元はね,ユウタイリダツみたいなものでね,そこに行くと誰にも見られない透明になんの。で,好きに動き回れて誰でも好きな奴をファックできる(笑)」。
相対論とか地球外知的生命とか。そういう話になると,ぼくはアツクなりやすい。割と自分の土俵の上的。飲み過ぎのワインも手伝って,結構おしゃべり。

2001/07/18(Wed)

プレゼン

プレゼンなんかをやると,やっぱりアジア系の学生とヨーロッパ系言語を話す学生とでは雲泥の差があるなぁと思い知らされる。同じレベルのクラスにいて,同じくらいの文法知識を持っていて,ちらっとしゃべったくらいじゃ,それほど差がないように思える生徒同士。でも,まとまった単位のスピーキングとなるとおお違い。
「なんだかホントの地理の授業を受けてるみたい。すっごい感動してるわよ」と先生が言うのもそうだろうと思うほど,数人の学生は,素晴らしいプレゼンをした。クラスの誰もがあまり知らない国のことを調べて,その歴史,地理,現状,言語,人などについて話すというもの。聞いてて大変面白い。
ぼくはアジア人として,比較的知ってて良さそうなベトナムの話を。大変勉強になりました。

2001/07/22(Sun)

帰るのか?

久しぶりに職場に電話したら,後輩に「えっ,帰って来るんですか?」と言われた。帰らなくて済むものなら帰りたくないというか,もっと滞米できるものなら,そうしたいところだけど,金がないし,休職期間はあらかじめ1年と決まっている。10月の頭に帰国する予定に変わりはない。

2001/07/25(Wed)

パスワードが違うワケ

どうもここのWebを更新できないなぁと思っていたら,いつのまにかサーバにアクセスできなくなっていたらしい。「いつのまにか」というのは,つまりアクセスできなくなったことにしばらく気づいてなかったってことなんですが。スクリプトを使って,make一発でファイル生成からアップロードまでやってるので,しばらくFTPサイトへのログインに失敗してるのに気づかなかった。
どうもクレジットカードの1つがエクスパイアしてたらしい。

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