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2007年10月21日
審査、難しいんでしょうね
皆様コメントありがとうございます。長くなったのでコメント欄ではなく、またエントリーで。
にしのさん、2001年まで観客投票があったんですね。確かに問題がありそうです。ドミノさんが言うように、都市部の人の多くは、いずれかのパフォーマーと知り合いだったり、所属サークルが同じでしょうから、組織票とまで言わなくても投票に影響を与えそうです。まだ世界が狭いというか観客が少なすぎるということでしょうか。
審査員やチャンピオンシップ担当者が、これまで試行錯誤を重ねてきただろうことは容易に想像できます。ただ、2006年と2007年を比べると、必ずしもノウハウが蓄積・継承されてないのかなという感じを受けたのです。
そういう印象を受けたのは中嶋さんの話があったからということのほかに、今回初めて行われたビデオ審査による予選で何が起こったのか、予選参加者にもそのほかの人にもよく分からなかったからです(本選と予選は別物ですが……)。
ぶっつけ本番ならいざ知らず、何度か撮影した中でベストのルーチン演技を提出できるビデオ審査で、桔梗兄弟が二人とも予選オチというのは、よく分からない事態です。聞いたわけではないですが、本人たちも予想外だったのじゃないかという気がします。
あの飯島君も予選オチ。
彼らの実力を知る参加者は、これらの事実から強いメッセージを受け取ったはずです。「技術があってもダメなこともある」。
当たり前かもしれませんが、じゃあ、いったい何が欠けていたのか? そもそも何を求められていたのかを、予選応募者は理解していたのか?
そこが何とも不透明な感じがして、ゲスの勘ぐりかもしれませんが、ぼくはこう思いました。予選審査では、クラブやボールの伝統的な技術系は13枠のうち2、3枠が割り当てられるだけで、むしろ審査では、無意識か意識的かは別にして13枠をトータルで見たときの新規性や多様性を、優先させたのじゃないかということです。桔梗兄弟が不利なのは、みんなあまりにも彼らを見慣れてしまっていることです。
こういうことはあちこちで起こっていることかなと思います。超実力派のディアボロ勢が10人台湾からやってきても、ステージをディアボロだけで埋め尽くすわけにはいきません。チャンピオンシップが全体としてバラエティを保ち、盛り上がることも大切なことです。だから、似たような方向性のルーチンが2つあったら、実力とは違うところで二者択一の圧力がかかるということはあってもしょうがない。これは予選でも起こる現象でしょうし、本選でのメダルについては、もっと強くかかる圧力かなと思います。
しかし、チャンピオンシップにかけてがんばってきた人からすれば、ほかのパフォーマーが何をしようと、そういうこととは関係なく、自分のパフォーマンスを評価してほしいと考えるでしょう。もし本当に公平さを求めるなら、13枠のうち10枠を10人の台湾人に与えることだって場合によってはしないといけない。
公平さと、ステージ全体としての構成のバランスを取るのは難しいことでしょう。
そんなこともあって、予選にしろ本選にしろ、あまり審査を透明にしすぎるのも弊害があると思います……。いろいろな要素を考えた上で、経験を積んだ審査員が協議して決めるのがいいとは思います。
で、無理矢理まとめます。
世の中、ある方針が絶対的に正解だということは少なくて、Aという方針とBという方針の間に「ちょうどいいバランス」というのがあるものだと、ぼくは思っています。そのAとBはたいてい矛盾する180度反対の方針です。
そういうことで言えば、JJFチャンピオンシップの審査にまつわるバランスの軸は3つほどあるのかなと思います。
- 客観評価と主観評価のバランス
- 個別評価と全体構成のバランス
- 評価の透明性と密室性のバランス
これらのバランスをどう保っていくのかということかな、と……。JJF2007は、どうだったでしょうか。少し透明性を上げても良かったのじゃないかな、というのがぼくの意見です。特に予選については。
審査の話はこれぐらいにします。ぼくはパフォーマンスにはあまり興味がないほうだし、ステージの経験もないので、こんなこと偉そうに言える立場にもありません。こんなことを書いたのは、予選オチして悄然としているジャグラーたちを見ていてやりきれない気持ちを共有してしまったからです。審査というものの難しさを感じたので、JJF参加者の1人として、思うところをあれこれ書いてみました。
あ、付け加えておきます。今回のJJFチャンピオンシップはステージ全体として大成功だったと思いますし、個人、チームとも1位、2位は同意できるものでした。3位と特別賞あたりは別の選択もあったのかなと思いますが、それはまあ個人個人でいろいろ好みなんかもあって意見の分かれるところでしょうね。
書き終わって気づきましたが、ぼくが言ってる不透明性の違和感は、むしろ予選のほうだけかもしれません。混同したまま書いてしまった……。
投稿者 ken : 2007年10月21日 12:45
コメント
JJF2007実行委員長として、コメントを述べさせていただきます。
限られた時間、限られた予算、限られた人員で行っているJJFです。至らないところはすべて実行委員長である私の責任です。
どっかで見かけたら、質問承ります。
ただ、手伝ってくれる人がいっぱいいれば、もっと納得のいくチャンピオンシップが出来るでしょう。
というわけで、実行委員及びチャンピオンシップ運営委員になってくださる方を大募集しております。
投稿者 米屋 : 2007年10月22日 07:58
いやいや、そう言われると……、なんとも申し訳ないです。
去年の東京と違ってスタッフも少なく大変だったと思います。
ただ、そういう部分とは別に、労力とは別の部分で、
ノウハウの蓄積と継承があったのかな、というふうに
思ったのでした。実行委員長がどうだという問題では
ないと思います。
投稿者 西村 : 2007年10月23日 00:35
評価対象は人ではなく演技内容ということを前提にお話します。(これはルールにも書いてあります)
「そこが何とも不透明な感じがして・・・」の段落のようなことはないですよ。
桔梗兄弟(の演技内容)が不利なんてことも一切ありません。
何を求めているかはルールにありますし、その通り予選審査は行われましたよ。
・技術がある人の作る演技内容
・審査で技術という要素を高く評価できる演技内容
・審査で総合的に高く評価できる演技内容
は一致するとは限りません。
それに今回のチャンピオンシップでは総合的に高く評価出来ても予選通過が決まらないほど全体のレベルが高かったです。
予選審査員はビデオ内容を見て、ビデオ内容を評価するわけですが、一般参加者はその内容を知らずに「●●さんが予選落ちした」と人間で判断しているんですよね・・・・。
この辺がギャップの原因かなと。
・・と書くとパフォーマンス性ばかり見ていると思われそうな感じもしますが、ちゃんとどちらの要素も見ていますよ。
ただ、不透明だという点に関してはその通りだと思います。
ルールやどこまで公開するかなどがもっと整備されると良いなと思います。
投稿者 オオツカタカシ : 2007年10月23日 01:47
オオツカさん、
ご説明ありがとうございます。
審査プロセスが統一されていて安定した運用を毎年行っているというので
あれば、何も問題はないと思います。(うーん、中嶋さんのスピーチは
何だったのだろうか……)
急激に規模が大きくなって激戦となったことで、ふと審査が疑問に
思えてきた、あるいは透明性がないように思えてきたという人が、
ぼくのほかにもいるんじゃないかと思ったのでした。
予選に関してですが、透明性を上げるということで言えば、
チャンピオンシップ終了後には予選に出た人の演技を、予選審査委員以外の
一般参加者も会場のどこかで見れるような状態にするというのも1つの
アイデアかな、と今ふと思いました。
投稿者 西村 : 2007年10月23日 10:28
こんにちは、すえきちです。
私から質問したのに今日になって申し訳ないです。
なんだか、壮大なテーマになってきましたね。
確かに私がチャンピオンシップに参加した2001年は観客投票がありました。
当時の評価基準(真ん中くらいに点数配分があります)はこんな感じ。http://www.juggling.jp/jjf/JJF2001/guidebook/championship.html
レポートには結果も公表されています。(誰が何点・・とか)
実は当初レポートには全参加者の結果が記されていたのですが
入賞者だけでいいだろうということでこのような形で残っています。
これはこれで結構わかりやすく、透明性も高かったように思います。
観客投票の占める割合がやや高すぎたかもしれないですが
このように透明性に関してはやはり公開できる部分は公開してほしくもありますよね。
審査員の話ですが中嶋さんが当日になって審査委員長を頼まれたというのは
(公にすべきでなかったかもしれないですが)
どういうことだったのでしょうか?
それは聞いてしまうと確かに決勝審査の方向性に疑問はわきますね。
また必ずしもゲストに審査員をしてもらう必要性はないと私は思います。
今回決勝審査員が5名と発表された後、8名になった経緯などは
なぜそうなったのだろう、というところがよくわからないままでもありました。
もちろんそれがどうしても必要だったのならばその説明があってもいいかなと思ったということです。
予選審査についてはビデオということもあり
限られた情報しかない中で初めての試み、さまざまな難しい点があったと思います。
その中でも評価基準をしっかりと決めて予選が行われていたと話は聞いています。
時間のことを考えても今後もビデオ審査は有力な予選審査方法のひとつでしょうし
より機能していくように方向性を探っていくことも必要でしょう。
ですが公表できる部分は公表していくこともやはり大事だとおもいます。
終わったことですが、次につなげる意味でも
今回の審査方法について、予選・決勝ともに審査方法を
公開できる範囲で公開する検討をしてもよいのではないでしょうか。
投稿者 すえきち : 2007年10月23日 16:20
すえきちさん、
なるほど、2001年の審査はそういう感じだったのですね。
こうしてWeb上に残っていれば、JJFに限らず、いろいろと役立ちそうです。
ゲストによる審査についてはどうでしょうね、確かに必然性はないような
気もしてきました。
いずれにしても、審査基準を決めるにしても審査委員を決めるにしても、
もうちょっと誰からも見える場でやったほうが、何かといいと
思うんですよね……。たとえ理事会メンバーだけでやる議論や連絡だとしても、
ネット上の掲示板を使うとかしたほうがいい面もあると思います。
改めて外向けに説明する必要もないし、外からの意見も採り入れられるし、
議論の経緯が分かることで、なぜ観客投票をやめたのかといった背景について
同じ議論を繰り返さなくてもすみます。
投稿者 西村 : 2007年10月25日 10:45