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2005年08月09日

グラハム数の、あのグラハム

佐々木たくぞーさんが、ピーター・フランクルと偶然会ったときに聞いたという話。『僕の師匠は今年70歳(だか80歳)になるんだけど「そろそろ5クラブカスケードを練習し始めるよ」と言っていたよ』と言ったそうだ。でまあ、70歳でそんなことを言うんだから、トシ取ったからってジャグリングの練習ができないってことはないよと。

そりゃまあそうなんだけど、ピーター・フランクルの師匠って、たぶんロナルド・L・グラハムという数学者じゃないかと思う。彼は頭脳も肉体も常人を超えた人だから、あんまり参考にならないぞ(笑)

グラハムは1935年生まれなので70歳。ピーター・フランクルが何かのエッセイにジャグリングとの出会いの話を書いていて、それによると、グラハムとの出会いがジャグリングをはじめたきっかけだったという。

ピーター・フランクルがまだ20歳のとき、同じハンガリー出身のエルデシュという天才数学者に会いに行ったらしい。エルデシュというのは文字通り空前絶後の多産な天才数学者だったけれども、その代償だったのか、エルデシュには生活能力がほとんどなかった。ずば抜けた数学的天才は、靴ひもを結んだり洗濯をしたりといったことはまったく興味もなければやりもしなかったという。そのためエルデシュには生活上の後見人が必要で、グラハムとグラハムの奥さんが面倒を見ていた。と、そんな話をエルデシュの伝記で読んだ。

グラハムはIJAの会長をやったこともあるし、アメリカ数学協会(AMS)の会長をやったこともあるという人。トランポリンや逆立ちが得意なアクロバット好きで、ピーター・フランクルが初めてグラハムを見たとき、グラハムは壁のあいだに挟まって逆さになったまま挨拶をしたらしい。ピーターさんは、その場でグラハムにジャグリングの手ほどきを受けて開眼したとエッセイで語っていた。

グラハムは、ジャグリングよりも数学ではるかに有名な人で、特にギネスブックにも載っているという「グラハム数」で広く知られている。グラハム数は、何かの定理を証明するのに使った「人類史上最大の数字」ということになっている。数学的に意味のある数字としては最大の数字。べき乗のべき乗のべき乗……と、際限なくデカい数字を構成する話を読むと、かなりめまいがする。グーグルの社名の由来になったグーゴル数(10の100乗)とかグーゴルプレックス(10のグーゴル数乗)とか、そんなの比較にならないぐらいでかい。

グラハムは才人で、中国人の奥さんと結婚して、あっという間に中国語もマスターしたという。「1日には24時間あるんですよ。言語の1つや2つ、何とでもなるよ」と言ったんだとか。

ともあれ、グラハムの弟子がピーター・フランクルとすると、ちょっと不思議な気がする。というのは、ぼくがジャグリングをはじめようと思ったきっかけのひとつは、エルデシュの伝記にあったグラハムのジャグリング話だから。

で、ピーター・フランクルの弟子とも言えるのがナランハの中嶋さん。ぼくは中嶋さんのビデオでジャグリングに出会ったようなものだから、仮想的にはグラハム→ピーター・フランクル→中嶋→西村というジャグリングの伝染経路があるわけだ。グラハムの話を読んだときには、そんな流れがあり得るなんて想像だにしていなかった。

投稿者 ken : 2005年08月09日 18:29

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コメント

私の場合ジャグリングをはじめたきっかけは某氏の新年会での雄姿を見たことだったんですが、後で中嶋さんと私は同じ学科の出身でピーターフランクルさんは私の卒業した数年後に留学してきていたことを知りました。私の生まれるのがもうちょい遅くてピーターフランクルさんと出会っていたら、今ごろ路上で火を噴いていたかも。

投稿者 くろせ : 2005年08月10日 06:38

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