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2006年05月16日

パトリオティズム、ダンディズム

北康利『白洲次郎――占領を背負った男』(講談社、2005)

国家の品格なんちゃらいう本を読んでる暇があったら、これを読め。ベストセラーであり、読書界でも賛辞が多かった良書。戦後の占領政策時代の憲法制定を巡る水面下の攻防なんかは、読んでて本当にスリリング。白州さんがまた格好いいんだ。

村松暎『中国列女伝――三千年の歴史のなかで』(中公新書、1968)

前半の名もなき女達の話と、後半の3人の女帝の話がぜんぜんつながっていなくて、ちょっと本として中途半端なのが気になった。それにしても男尊女卑とはこのことかというほどに女の扱いがひどい。物語にしろ、史実にしろ、まあとにかくヒドイ。いや、正確には、古来中国では男女とも権力をもったヤツはともかく残忍だってことか。

松長有慶『密教』(岩波新書、1991)

インドで大乗仏教の一派として生まれた密教はチベットと日本でのみ生き残っていて、東南アジア方面では消滅した。中国という文明を通過して天才空海が持ち帰った密教と、ほとんどサンスクリット語の教典をそのままに翻訳したようなチベット密教の違いを指摘するような話は興味深い。ヒンドゥー教やバラモン教のある土壌に仏教や密教が生まれ、それがアジアにどういう形で伝播したのかというあたりの話を詳しく知りたい。でも、曼荼羅の種類がなんだとか護摩の祈祷の儀式がどうだとか、あまり細かい話をされてもなぁ。どうでもいい。

池田信夫『電波利権』(新潮新書、2006)

放送業界という最後の護送船団利権団体が、いかにときどきの政治権力と癒着してきたかがよくわかる本。戦後日本のメディア史におけるターニングポイントがコンパクトにまとめられていて、いい勉強になった。ケータイにせよ放送によせ、電波の免許制はもうやめてオークション方式にして市場化せよという過激で合理的なメッセージを出発点に、もう少し現実的で段階的な政策提言も淡々と語られている。

投稿者 ken : 2006年05月16日 11:00

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コメント

>白洲次郎
ぼくもコレ読んだよ。
えらい、おもろかった!
今、シラス、マイブームですもん。
(湯がいたものいいが、生は絶品←その白子じゃないってw)

投稿者 へいます : 2006年05月17日 18:54