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2005年07月25日
おお壁よ
本村凌二『優雅でみだらなポンペイ――古代ローマ人とグラフィティの世界』(講談社、2004)
おお壁よ! こんなにも多くの落書き人の愚行によって力を貸したことによっておまえは崩れ去ってしまわないのだろうか。
落書きという愚行に力を貸したポンペイの壁は、突然のヴェスビオ火山の噴火によって降り注いだ火山灰に埋もれた。そして、その後2000年近い時間、土中に眠り続け、落書きを後世に伝えるタイムカプセルとなった。そんなことを知るよしもなく、「おお壁よ!」という落書きが、ポンペイの町の壁には、少なくとも4箇所刻まれているという。
流行の詩歌、飲み屋の女を取り合う男どもの舌戦、選挙広報活動の名前ポスター、娼婦街のエロいメッセージ、子どもたちが練習したアルファベットの羅列、不動産広告、見せ物の興業告知ポスターと、どの落書きも興味深く、古代ローマ人の生活や文化、政治制度を伝えている。
にしても、なかなかにアーティスティックな筆跡が多い。
投稿者 ken : 2005年07月25日 23:00
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